2020年12月18日のコト。

母が今日退院した。

入院して一ヶ月が経過していた。

ーー

一ヶ月前の朝に父から電話があった。

「母がおなかが痛いと言っている」

どんな状況かと聞くと、

「痛いけど何とか我慢は出来るみたい」

時間が来れば近くの医者に行くといっていたが、

今まで父からそんな電話があることなど一度もなかった。

なんだかいやな予感がしたので

私が最寄の大きな病院に車で連れて行くことにした。

ーー

そこは母が何かというと通っている総合病院で

何年も見てもらっている内科の先生がいて、母もその方が安心できるという。

母はいつもと様子が違い、我慢はしているがやはり痛そうだった。

ーー

通常の外来患者として受付を済ませ

総合病院らしく長時間待ってやっと診察を受ける

その先生は息子と一緒に来た母に

「どしたん?珍しいね?いつもと調子が違う?」

と問いかけ、触診をした。

ん?と首をかしげて「念のためにCT検査しとこうか」と先生

ーー

検査直後に私だけ呼ばれる

このパターンは良くないやつや…。

先生はCTの画像を私に見せながら

「腹膜炎を起こしかけとる、外科の先生と相談するけど入院じゃね」

こどもの出産以来の母の入院が決まった。

ーー

そのとき初めて思った。

かかりつけの医師は必要だな…と。

その問診からの一連の流れは

長い間、母の診察をしてきたからこその流れのような気がした

いや、そうに違であると確信できる。

内科と外科の情報の連携も

医師同士、検査師同士の連携もすばらしかった。

ーー

腹膜炎になりかけ…という微妙な病

内科と外科の先生は手術か薬での治療かを凄く悩んでいた

さらにくわしい検査を何度かして

本人と親父、そして私に詳しく説明してくれて

手術と薬での処置のメリットデメリット、

たどり着く結果の可能性など詳しく説明してくれた。

結果、高齢でメスを入れずにすむ可能性があるのなら

薬で治療をしてもらうこととなった。

それでも悪化して手術と言うこともあるらしいが

息子の私としてはメスをいれるのは避けたいと思った。

ーー

腹膜炎になりかけ…

腹膜炎であれば、もんどりうつような激痛で

救急車で運ばれ、即緊急手術となるらしい。

手術は患部を取り除き、人工肛門に

術後経過良くなれば、人工肛門除去の手術

大きなメスを二度も入れるという。

腹膜炎、こんなに怖いものとは…。

ーー

もし腹膜炎だったら78歳の母には体力的に耐えられなかったかもしれない。

体にメスを入れなかっただけほんとに良かったと思う。

絶食して、一ヶ月薬と点滴のみ。

よくがんばったよ。

ーー

しかし、筋力はまったく衰えてしまっている。

家に帰っての安堵もつかの間、

上れていた階段が上れない。

四つんばいで上れても、一人で降りれない。

ーー

これからだ!ゆっくりがんばろう!母ちゃん。