この写真はわが町のとある古い蔵
その役割はとうに終えている。
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私の住む矢野には
熊野から安浦に抜ける県道がある。
最近熊野トンネルが無料になり
矢野より熊野に抜ける人は
ほとんどがそのトンネルのある
バイパスを通るようになった。
トンネルが無料になる前は
県道43号線
通称矢野安浦線がメイン道路だった。
昭和41年に開通したらしく
ちょうど車社会に対応するために
時代の要請で開通したのだろう。
その前は矢野川沿いの道がメインだったと聞く。
その道沿いには
瓦屋根の格子構え蔵付きの古民家が
いまだにところどころに残っている。
しかし、最近はその古民家も
解体され分譲地となっている。
これは道の変化と同じく、
時代の流れによる土地の所有の問題が
そろそろ目に見え始めたということだ。
写真のような蔵だけでなく、
私たちの親世代の所有している古い家は
残念ながらこの先10年で
変わらざるを得ないのかもしれない。